【保存版】わたしがいつもやっている、こだわりのアコギ弦交換

ご機嫌よう、煤渡(@suswatari88)です。

すっかり梅雨ですね。

梅雨といえば、ギターの弦が錆びやすくギタリストを苦しめる季節。わたしの愛器も、弦がガビガビになってきたところです。

しかしあなた、ちょうどいい所へ来ましたね。これから弦を交換するので、そこで見学していってはいかがですか。

わたしはそれなりに、弦交換にこだわりを持っています。今回見せるのはアコースティックギターの弦交換ですが、エレキ弾きの人にも参考になるはずです。では早速。

 

古い弦を外す

言うまでもありませんが、まずは古くなった弦を外します。基本的な外し方はさすがに割愛しますが、ここでさっそくポイントが一つ。

「6弦と1弦→5弦と2弦→4弦と3弦」の順に、同時に二本ずつ弦を緩めます

 

何も考えずに、6弦→1弦の順に一本ずつ緩めていくとどうなるか。最後の方は、1弦や2弦だけが張られたままの状態が発生しますね。この状態が、ネックに負担をかけてねじれなどの原因になります。

弦の張力はすさまじいんですよ。そんな一瞬ぐらい影響は無いだろう、と油断せずに、ネックに変な負担がかかり得る要因は極力作らないことが大事です。ただでさえ、梅雨は湿気でネックがダメージを受けていますから。

6→1→5→2→4→3の順に一本ずつでも良いんですが、より均一に弦を緩めていくためと、単純に時間短縮の目的で、二本ずつ緩めた方が良いでしょうね。両手を使えば一度に二つのペグを回すことは、そう難しくありません。

 

指板をメンテナンスする

さて、せっかく弦が外れたので、このタイミングで指板をメンテナンスしておきます。

使うのは、楽器屋に置いてある「メンテナンス用オイル」と、どこにでもある「ティッシュ」の二つ。

レモンオイル

わたしはこういったレモンオイルを使っています。これを、小さく畳んだティッシュに染み込ませてください。10円玉大ぐらいで良いかと。

ティッシュとレモンオイル

これを使って、指板を軽く拭いていきます。ここでは汚れを落とすのではなく、オイルを染み込ませて汚れを浮かせることが目的なので、強くゴシゴシする必要はありません。

ここでもポイントを一つ。指板に塗装がないギターだけの話になりますが、オイルがよく染み込む様に「木目の流れに対して垂直に」ティッシュを動かすとより良いです。

指板の掃除

その日の気分で良いとは思いますが、たまにはブリッジもオイルで保湿してやりましょう。当然、明らかに乾燥している様なら必ず行ってください

ブリッジ

オイルを塗り終えたら、しばらく放置。その間に次の工程へ進みます。

 

普段手入れしづらい場所を掃除する

指板を放置している間に、他の場所を掃除しておきましょう。掃除にはこの、化粧用のブラシがあると便利です。

ブラシ

わたしは100均で買ったものをもう10年使っています。これ名前なんていうんだろう。

これを使って、隅っこのホコリを払ってやります。弦の下になっていて、普段あまり掃除できない場所は特に念入りに

ギターの掃除

こういう所や、

ギターの掃除

こういう所などを念入りに。

ギターの掃除 ギターの掃除

うおおおおお。

 

指板を拭く

掃除が終わったら、放置していた指板を拭きます。大体10分ほど置けば充分でしょう。

放置しておいた指板の状態によって、少し対応を変えるので注意してください。

先ほど塗ったオイルが指板に残ったままの場合は、保湿が足りているのでここで乾拭き。塗ったオイルが染み込み切って乾いている場合には、保湿不足なのでここでも少量のオイルを含んだティッシュで拭く。

いずれにせよ、使うのは先ほどと同じ様に小さく畳んだティッシュ。ここでの目的は「オイルの拭き取り」と「オイルで浮いた、指板の汚れの拭き取り」です。

 

さて、ここでまたポイント。一回目とは違い、今回はティッシュを「指板の木目に沿って」動かしてください

一回目の様に木目に対して垂直に拭いてしまうと、汚れを木目に擦り込むことになってしまいます。必ず木目と平行に拭くこと。

 

ナット溝を鉛筆で塗る

オイルと汚れを全て拭き取ったら、ナットの溝を濃い鉛筆で塗っておきます。2B以上がオススメ。

ナットのメンテナンス

こうすることでナット部での摩擦が軽減され、チューニングが安定するんです。専用の液剤もありますが、気にならないのであれば鉛筆で全く問題ありません。

 

弦を張る

さて、いよいよ弦を張っていきます。

またまたここでポイントを一つ。アコギ限定の話ですが、弦のエンド(ブリッジ側)をあらかじめ折っておきます

ギター弦

こんな感じで、二箇所を軽く折るんです。なぜこうするのか、図を使って説明します。

アコギのブリッジ

これはアコギのブリッジ部分を横から見た断面図。

写真の様に弦のエンドを折ることで、弦のエンドボールとブリッジ・ブリッジピンが図の様に接する状態を作りたい。これが目的です。

この状態なら、エンドボールがブリッジ底面、ブリッジピンとそれぞれ“面”で接していることになるので、いくらか振動効率が良いはず。いや、専門的な物理の話は知らんが、そういう気分になるでしょう。実際に音はこちらの方が好きです。

ただ、弦の種類によってはエンドを折ると格段に切れやすくなるものが存在します。この点は注意してください。

 

さて、ブリッジ側を固定したら、ヘッド側もストリングポストに弦を通し、そこで一旦弦から手を離して置きます

K.Yairi G1-F

こうして弦から手を離すことで、弦がねじれていない状態にするんです。ねじれたまま張ってしまうと、チューニングの乱れが発生したり、切れやすくなったりします

ねじれが無いことを確認したら、次は弦のゆとりを決めましょう。全くゆとり(余分な長さ)が無いと、張る時にポストへ充分に巻けないので不具合が生じやすいです

ゆとりを持たせる長さはあなたの愛器に合わせて試行錯誤してみてください、わたしはナット〜1フレット間の長さ分を基準としています。

 

ある程度ピンと張った状態を作って、ナットの位置で弦をつまんだら、1フレットの所まで引いてゆとり分を作ります。

ギターの弦交換

ギターの弦交換

こうやって長さを決めたら、ズレてしまわない様にポストの所で弦を折っておきます

ギターの弦交換

ここまでやったら、あとはペグを巻いていくだけ。

弦を緩めた時と同じ理由で、弦を張っていく時もその順番に気をつけてください。ネックにねじれた力がかかりにくい様「4→3→5→2→6→1」という風に、真ん中から外側へという順で弦を張っていきます。張り終えたら、チューニングを整えて終了です。

 

おわりに

以上が、門外不出のススワタリ流弦交換でした。

このお陰かは知りませんが、わたしはもう何年も演奏中に弦を切っていません(エンドを折ったせいで切れたことは数回あり)。気になった部分があれば、参考にしてみてください。

さよならを言うのがこんなにもつらい相手がいるなんて、ぼくはなんて幸せなんだろう。さようなら!