次世代音楽シンポジウム「Beyond The Music」は全方位になればいい

先週、株式会社イータレントバンク主催のシンポジウム、Beyond The Music Vol.0「KICKOFF」に参加してきた。

参考:ミュージック・ビジネス・シンポジウム開催のお知らせ | E-TALENTBANK co.,ltd.

 

なかなか面白い話が聞けたが、ここではその内容ではなく、このシンポジウムに今後期待することについてお話しする。

なお、当日実況したものをまとめておいた。取りこぼしもあるかと思うが、参考にしてほしい。

参照:Beyond The Music Vol.0「KICKOFF」の実況ツイートまとめ - Togetterまとめ

 

「双方向」と「他業種とのコラボ」に好感

わたしが個人的に好感触だったのが、当日運営側から度々聞こえた「双方向なシンポジウムにしたい」という言葉と「音楽を超えた、他業種とのコラボに可能性がある」といった考えである。

壇上から一方的に発信するのではなく、オーディエンスも巻き込む。実際、後半に長めの時間を割いて、客席にマイクを渡し発言させていた。

前半は壇上でフリートークが白熱し、当初予定していたプログラムは未消化だったものと思われるが、それを捨ててまでオーディエンスの発言に時間を割いていた

「双方向シンポジウム」へのこだわりが垣間見え、好印象だった。だが、だからこそ少しもったいないといった印象である。

 

質疑応答の域を出なかった

というのも、「時間を長めにとった、丁寧な質疑応答タイム」の域を出なかったからだ。

中には自己の主張を明確に提示したり、他業種の観点からの発言もあったのだが、結局その矛先が壇上へ向いたままなのである。オーディエンスから出る発言の落とし所が、「〜ですが、登壇者様方はどう思いますか?どうすればいいのでしょうか?」になりがちだった。

その上、前半戦がフリートーク気味だったため、オーディエンスから出る発言も多彩で、狙いが定まっていなかった。このため、登壇者たちの受け答えにも、正直言ってキレが足りなかった

 

ただ、あまりにフリートーク過ぎた感は否めないが、オーディエンス発言の狙いが定まらないのも、登壇者の応答にキレがないのも、全く悪いとは思わない。むしろ、それでいいんだという開き直りを、もっと明確にしていけば良い

そもそも「これからの音楽ビジネス」をテーマとした際に、そこに唯一の正解が存在する訳ではない。だからこそ、開き直ってもっとカオスなしゃべり場にしてしまい、それを各々が持ち帰って自分の正解を作る材料にすれば良いのではないか。

これが、わたしが今後期待する「全方位シンポジウム」である。

 

「客席⇄壇上」じゃなくて良い

さすがに完全なカオスでは収拾がつかないので、前半はプログラムに沿ったものが望ましい。登壇者はスペシャリストであるし、オーディエンスもそういった方々の話を聴きにきている。

その前半部分で、オーディエンスの中に無数の種をまく。一方通行なものにしたくないのであれば、あくまで「後半部分の充実を図るための種まき」といった意識で行えば良い。

その種が後半には大量の芽を出し、あちこちから発言が出てカオスになっていく。なんと楽しそうなことか。

椅子の配置も変えて、後半は全員で大きな円形になれば良いではないか。客席⇄壇上だけでなく、客席⇄客席で意見を交わし合うのだ。

 

他業種の視点が入るからこそ、オーディエンス同士の化学反応に期待

主催の殿木代表が、「不動産業界の人とかも呼んで話を聞いてみたい」と仰っていた通り、他業種とのコラボに可能性を見出そうとするのであれば、今後は他業種からの参加者も当然増えることだろう。

そうなってくると、他業種視点からのディープな発言を、登壇者だけで受け止めようとするのはいずれ無理が出てくる。いくらスペシャリストといえど、他所のことまではわからない。

逆に、思わぬところで客席同士の化学反応が生まれる可能性がある。この可能性を潰さないためにも、客席間の意見交換を推奨、いやむしろメインにするぐらいで良いのではないか。

壇上のスペシャリスト(映画のタイトルみたいだな)の方々には、時に議論を煽り、時に軌道修正しながら、その後半戦に参加していただけるとより楽しそうだ。

 

おわりに

主催のニュースリリースにも、「参加者全員で、個を越え、枠を超えて語り尽くすソーシャル型シンポジウム」とある。まさに、全方位シンポジウムのことではないか。

当日の冒頭に宣言された「全く新しい形の音楽シンポジウム」として、今後どの様な変貌を遂げるのか。要注目である。

 

なお、昨日公開されたこちらの感想ブログが素晴らしい。

コレだけ知ってれば十分!?音楽で生き抜くための3つのキーワード 5/20の『Beyond The Music』より - SHELLBYS

こんなにもシンプルにまとめられているのに、「あぁ〜良記事」と思わず感嘆の声を上げた。初めての経験である。

なんで最初に紹介しなかったかって?それでわたしの記事が読まれなかったらさみしいだろうが、察しろ。そのぐらい良い記事だ、必読。

さよならを言うのがこんなにもつらい相手がいるなんて、ぼくはなんて幸せなんだろう。さようなら!

 

 

煤渡(@sswtr_in_cafe)