新宿カールモールでPAをやる時に考えていること その一

新宿カールモールでPAをやる時に考えていること その一

ご機嫌よう、煤渡(@suswatari88)です。

わたしは時々、新宿のカールモールというライブバーでPAとして手伝いをしています。

もともとは出演者としてお世話になっていたのですが、縁あってお声をかけていただき今に至ります。

 

これまで当ブログで紹介してきたカフェにも同じことが言えますが、面白い場所には不思議と面白い連中が集まるもの。

このカールモールにも、非常に個性豊かで面白い人々が集まります。まだわたしの知らない変な奴らも大勢いるでしょう。

そんなカールモールがもっと盛り上がっていけば、もっと面白いコト・人が増えるはず。まずはPAとして、その手伝いができれば嬉しいですね。

 

という訳で、今回は「カールモールに興味持ってくれたらいいなあ」というちょっとした期待も込めて、わたしがどんなことを考えながらPAをやっているのか。そんなことを、自分の脳内整理もかねて書いてみようと思います。

 

カールモールの店内環境

まずは、お店がどの様な環境なのかを簡単に説明します。

わたしが普段手伝うのは、弾き語りや少人数のユニットによるライブがほとんど。ただし、アンプやドラムセットもあり、決して弾き語り限定の店というわけではありません。

店内は2フロア、ライブはもっぱら2階で行います。公式HPにも最大30名とある通り決して広くはありません。

スピーカーが左右に一つずつのみ。出演者もお客さんも、この二つのスピーカーで音を聴く格好になります。

アップライトピアノが常設されており、そのためかピアノ弾き語りの素晴らしい歌手に出会うことも多いですね。

 

アンプの出音に注文はつけない

上記の様な環境ですから、わたしがPAとして調整するのは左右のスピーカーから出る

  • ボーカルマイクの音
  • マイクで拾う楽器の音
  • ラインで接続する楽器の音

主にこの三つです。

ほとんどの場合、ピアノは生音のままでお客さんに聴いてもらいます。ギター、ベースをアンプから出す場合も、マイクは立てずにアンプからの音をそのまま聴いてもらうことが多いです。

つまり、ピアノの音とアンプの音に関しては、わたしが直接調整することはできない環境ですね。

 

そのため、特にネックになるのがアンプの音。とにかく大きくなりやすい。

「俺の音を聴け」というプレイヤー精神もあるでしょうが、環境の制限があるため、プレイヤー自身が自分の音を聴きづらいという理由もあると思われます。結果、アンプの音を上げ過ぎてしまう。

 

この時わたしは、「アンプの音を下げてくれ」とは言わない様にしています。

PAでボーカルなど他の音を上げればいいと思いますか? 決して広くはなく、ライブに特化した造りという訳でもない店内ではそれにも限界があります

また一番大変なのは、アンプ使用者とピアノ奏者が一緒に演奏するとき。ピアノが生音なので、アンプの音が大き過ぎてもPAは何にもできません。

 

この様に、ハッキリ言って大抵はアンプの音を下げてもらえば、一瞬で問題は解決するんです。わかってるけど言わない。

これはわたしも経験した失敗に基づく考えですが、ただPAに言われた通りに音を直し、その日は良いバランスでライブができたとしても、ほとんどは次回同じ失敗をします。また同じように、アンバランスな音を作るでしょうね。

それよりも、例えば観にきてくれた友人や他の音楽仲間などに言われた方が、間違いなく次回は修正するんです。

少なくとも、修正しようと努力はする。だからわたしは、自分から出演者さんにアンプの音を直す様には言いません。

 

もちろん「バランスはどうか?」と聞かれれば、思っていることは伝えていますよ。本人たちから何らかのアクションがあった時は、全力で応える様に心がけています。

ただバランスを整えるだけがPAの仕事ではないと思うんです。これはプロPAでもない、言ってしまえば素人PAに近いわたしだからこその考え方なのかもしれません。でも、その方が面白いと思っています。

 

演奏者の気持ち良さ優先

わたしはいつも演奏者が気持ち良くなれる様に、音の調整をしています。

リハーサル中に演者から音の注文があった際は、極力その通りにしているんです。

「そんなこと当たり前やろ」といった声が聞こえますが、これが中々難しい。前述の様に、わたしがPAとして調整・出力する音は演者のモニター音でもあり、かつお客さんが聴く音でもあります。

よって、時には演者の注文が、客席で聞いた時のバランスを崩すことも少なくない訳です。

 

ですが、もしそうであっても、わたしは演者の注文を優先させています。演者に気持ち良くなってほしいからです。

演者が悦に入っていれば、少しぐらい音のバランスが悪くとも唯一無二のライブ体験ができる。逆に、いくらバランスが完璧でも、演者が気持ち良くなり切っていないと、それは客席にも伝わる

お客さんの目の前に演者がいる、この店特有の距離感だからこそかもしれません。想像以上に伝わるんです。

もちろん両立を目指してはいますが、カールモールぐらいの規模であれば、「演者の気持ち良さ」と「客席で聞いたバランス」を天秤にかけると、前者の方が重要なんです。

 

おわりに

改めてまとめてみると、案外自分が色んなことを考えながらPAをやっていることに気付けました。

まだ書いていないこともあるので、今回は「その一」とさせてもらいます。

なお、カールモールに興味が湧いた方は、わたし宛でも結構なので是非お問い合わせください。素敵なお店ですよ。

さよならを言うのがこんなにもつらい相手がいるなんて、ぼくはなんて幸せなんだろう。さようなら!

 

 

※続きはこちら

Screenshot新宿カールモールでPAをやる時に考えていること その二