音楽アプリ「Lumit」とりあえずの感想、期待と懸念

2/25、パーソナルラジオアプリ「Lumit」がリリースされました。

現在WEB版とAndroid版が公開されていて、審査が通り次第iOS版も公開される予定だとか。

※2015/04/30追記

4/28にiOS版も公開されました。CTO松崎氏のブログがわかりやすいかと思います。

無料で音楽聴き放題で新しい音楽を発見できる「Lumit」についにiOS版登場! | jMatsuzaki

 

Lumitとは?

簡単に説明すると、楽曲がランダムに再生されていくアプリです。

ユーザーは楽曲に「いいね」「イマイチ」の評価が可能で、それをアプリが学習し、使うほどに自分好みのラジオアプリが完成されていきます。

いわゆる“パーソナルラジオ”、アメリカで大流行中の「Pandora Radio」などに近いサービスですね。

この先まだまだ成長していくのだろうと思いますが、ひとまず使ってみた感想を書き残しておきます。

 

Lumitの楽曲ってどうなの?

ところで、アメリカで同じ様なサービスが大流行しながら、なぜ日本に入ってきていないのか。事情は複雑ですが、権利関係の処理が難しいことが大きな要因の一つです。

では、Lumitで流れる楽曲はその辺、どうなっているのか。気になりますよね。

 

実は、Lumitで使用されているのは全て、音楽活動支援サービス「Frekul」に登録されている楽曲。LumitとFrekulはどちらも、株式会社ワールドスケープが提供してるサービスです。

実際にFrekulも使ってみましたが、アーティスト自身で楽曲の利用許可を、一曲ごとに決められる仕様になっていました。ここで使用を許可した楽曲が、Lumitのカタログに追加されるのだと思われます。

そして、Frekulへの楽曲アップロードにおいては「必ず、あなたが法令上・契約上必要な権利を持っている楽曲のみをアップロードしてください。他者の権利を侵害した場合、Frekulアカウント削除・損害賠償請求などの可能性がございます。また、JASRACなどの著作権管理団体に信託している楽曲もアップロードできません。」と注意書きがありました。

こういった楽曲だけを使っているおかげで、Lumitの様なサービスを、国内初となる無料提供できたということです。

 

ただ、このことから分かる様にLumitから流れてくるのは、Frekulに登録している「インディーズ・アマチュアのアーティスト」の楽曲のみ。

サービス提供側の狙いもこれだと思いますが、おそらくあなたの知っている楽曲が流れてくることは早々ありません。未知との出会いに心躍らせてください。

 

実際に使ってみた

お待たせしました、使ってみた様子をお伝えします。今回はWEB版を使いました。

 

音楽のモードが選べる

Lumitのサイトへ行くと、まず最初にラジオの「Mode」を選べます。

Lumitトップページ

Lumitトップページ

2015/03/06現在、「Normal」「Excite」「Relax」「Discovery」の4種類が用意されています。Discovery以外の3つは、それぞれの気分に最適な楽曲を選んで再生してくれるものです。

※2015/08/06追記

本日公開のiOS版アプリ「バージョン2.0」にて、新たに「Instrumental(歌なし)」モードが追加されました。

 

また、Discovery以外のモードにおいては、楽曲のスキップとイマイチ(この時も曲がスキップされる)が、1時間に10回までと制限されています。今回は試しにガシガシ使ってみたかったので、Discoveryモードを選んで再生してみました。

 

登録無料、しかも未登録でも使える

まず驚いたのが、本当にモードを選んでクリックするだけで曲が流れ出したこと。何かしらの登録は必要だろうと思っていたんですが、再生するだけなら登録は一切不要でした

ただし、アカウント未登録(未ログイン)のままでは再生履歴やいいね・イマイチなどのデータが保存されません

今のところ「未登録→無料登録→有料登録」の三種類で使える様です。無料のFrekul会員登録(Facebookアカウントでも登録可能)をすれば情報が保存され、使うほどにパーソナルラジオの完成度が上がっていきます。

※2015/08/06追記

Facebookアカウントによるログインが、廃止されていることを確認しました。

 

無料と有料の違いは以下の通り。

Lumit会員プラン

 

無料ダウンロードも可能

Lumitではランダムに曲が流れるので、アーティスト名や曲名などで検索ができません。ユーザーが曲を選べるのは、再生履歴からだけです。

実際に使ってみて「あ、そういえばさっきの曲良かったな」と思うことがありましたが、無料会員では履歴が6曲しか残らないので探せないこともありました。有料ならこれが60曲にまで増えます。サービスの特性上、60曲という履歴表示数はなかなか魅力的に感じました。

また、Frekul側でアーティストが曲を無料配信にしているものが多数あります

お気に入りが流れたときはその曲か、同じアーティストの無料配信曲をダウンロードしておくと良いかと。いいねを押すと、無料曲がある場合はダウンロードへの案内が表示される仕様です。

 

もっと使いたくなる

再生中、“メインページ”には楽曲とアーティストの情報が表示されます。アーティストのFrekulページへ飛ぶこともできる様です。

“マイページ”には自分のアカウント情報があり、再生履歴もここから確認できます。「マイページ→情報」と進んだこのページが、特に面白かった。

Lumitマイページ

基本情報のほか、「称号」「Lumit選曲アルゴリズム完成度」といった、なにやら気になる項目があります。

称号は、再生曲数に応じてランクが上がっていく様です。「今のところ意味は無いが、将来的には称号に応じて特別なサービスが提供される予定」とのこと。

アルゴリズム完成度については、個人のアカウント情報ではなく、おそらくこのサービス全体としての完成度を指しています。

多くの方がLumitを使ってくださることによりデータが蓄積され、選曲の精度がアップします。ここが100%になった時、Lumitは完成します。」との記載がありました。

 

これ、面白いですよね。マイページでこれらの数字が見られることで、「Lumitをどんどん使って称号を上げたい」「早く100%を目指したい」といった感情が生まれます。

闇雲に「応援して!使って!」と言われるより、よっぽど使いたくなる。上手いやり方だなあと。

ちなみに、基本的な使い方については、説明することは特にありません。Lumitが勝手に楽曲を選んで再生してくれるので、ただそれを楽しむだけです。

 

今後どの様にユーザーを増やすかが鍵

実は、このLumitのリリースが発表された時点でとても楽しみにしていました。今回使ってみて、さらに期待度は高まっています。

「期待度が高まった」と言っているのは、今後さらに進化するだろうし、進化してほしいと思っているからです。まだリリースから一ヶ月も経っていないですが、すでにただならぬ気配はある様で。

サイトのヘルプページには、いずれは「1再生辺り◯円」といった金銭的な還元も実現させたい、と書かれています。これが実現されれば、かなり面白くなってくる。

また、上記ツイートにある「メルマガ読者の増加」が、無名のアーティストにとってどれほど嬉しいことか。ホント、読者全員に抱きつきたくなるぐらい、トンデモ歓喜なことなんですよ。

 

ただ、その進化とはアルゴリズム完成度が100%になることではないのかも。むしろ、100%になってからが本当のスタートかもしれません。

なんにせよ、当面の目標としてはやはり「ユーザー(リスナー)の増加」でしょう。

ユーザーが増えれば、「俺の曲も流してくれ!」とFrekulの登録アーティストが増え、Lumitの楽曲カタログも充実していきます。カタログが充実すれば、それが魅力となってユーザーが増える。この連鎖をいかに作るか

 

正直、まだ不安も感じています。「無名アーティストの楽曲がたくさんあって無料で聴ける」ということが、音楽への関心が高くない人たちにとってアピールになるかどうか。

この壁を超えないことには、ユーザーの増加が停滞する恐れがありますよね。

ユーザーが増えないと、Lumitに新規参入するアーティストが増えない。するとカタログが充実しないので、ユーザーはやっぱり増えない。

この様に、どこかで停滞が発生すると、逆に負の連鎖に陥る可能性もある。最悪のケースに至らないことを切に願います。

 

ところで、使ってみて気になったのが楽曲の音量。楽曲はアーティスト自身がアップロードしたものであり、ハッキリ言って録音がプロ環境でないものも多いんです。

そのため、楽曲によって音量の大小が違いすぎる。これは流しっぱなしで使えるラジオアプリとしては、かなり気になってしまいます。

この点はサービスの開発側で、なんとかならないものでしょうか。開発者様、もしこれを読まれましたら是非ともご検討願います。

 

※2015/03/20追記

音量の均一化、早速実装されたとのこと。仕事が早い!

 

おわりに

なかなか伝わりにくいかもしれませんが、このサービス開始は本当に素晴らしく、楽しみで小躍りしてしまうほどの出来事です。

説明した通り、Lumitは登録不要・無料で使えます。あなたも是非一度、気軽に試してみてはいかがでしょうか。無名アーティストとあなどるなかれ。さっきから、わたしのLumitもなかなか面白い楽曲を流してくれていますよ。

 

ちなみにこの記事を書いているうちに、わたしの称号は「ミュージック・エバンジェリスト」にまで上がりました。どうだ、うらやましかろう。

※Facebookアカウントでのログインが廃止され、白紙に戻りました。。

どうなっていくのか、本当に楽しみです。ワールドスケープ社の皆様、代表の海保けんたろー氏(@kentaro_kaiho)、そしてわたしがブログを始めたきっかけでもある、CTOの松崎氏(@jmatsuzaki)に敬意を表して。

さよならを言うのがこんなにもつらい相手がいるなんて、ぼくはなんて幸せなんだろう。さようなら!