【紅の豚】結局ジーナと結ばれたの?見落としがちな大人の結末

飛行艇

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ご機嫌よう、煤渡(@suswatari88)です。

前回は「なぜポルコは豚になったのか」について、二つ目の本当の理由があることをお話ししました。

そこで気になってくるのが、最後は結局人間に戻ったのか? ということです。

つまり、結局人間に戻って、ジーナに愛を伝える決心をしたのか? これが一番気がかりですよね。

これについて考えるうちに、紅の豚のエンディングに隠された「ジブリ史上もっとも大人な結末」が見えてきました。

この、切なくも素敵な作品の真骨頂に、あなたを招待します。

 

※前編を読んでからこの後編を読むと、より楽しんでいただけます。

【紅の豚】人間を捨てただけじゃない、ポルコが豚になった2つ目の理由

 

最後は人間に戻ったのか

前回考察した様に、あれだけの思いを胸に人間を捨てたポルコ。にもかかわらず、途中で人間に戻る場面があります

一度目は、カーチスとの決戦前夜。銃弾のチェックをしている横顔が、一瞬だけ人間に戻っています。

二度目は決戦に勝った後。画面には映りませんが、カーチスの反応から人間に戻っていることがうかがえます。

 

彼が人間に戻りかけた理由は、とてもシンプル。ポルコが言った、次のセリフが全てでしょう。

フィオを見てるとな、人間も捨てたもんじゃねえって、そう思えてくるぜ。

いま、あなたの胸は強く締めつけられたのではないでしょうか。あれだけの思いで人間を捨てた男が、「人間も捨てたもんじゃない」と言ったんです。

なんと重いセリフでしょう。いま、わたしは泣きながらこの引用文を書きました。

そうなんです。フィオとの出会いによって、ポルコの気持ちにとても大きな変化が起きたんです。

 

さらに決戦の最中、カーチスから「ジーナはお前を待っている」との重大カミングアウトを聞かされました。

ジーナは“賭けをしている”と言いながら、ポルコが来るのをずっと待っていたんですよね。

私がこの庭にいるとき、その人が訪ねてきたら、今度こそ愛そうって決めてるの

フィオにキスされた時とは違い、この事実にはポルコも、顔全体を真っ赤にしました。紅の豚です。

「人間も捨てたもんじゃない」と思い始めたその矢先、ジーナが自分を待っていることを知った。目を背けていたジーナへの思いに、もう一度目を向けたとしても不思議ではありません。

じゃあ最後はあのまま人間に戻ったのかって? そう、それが一番大事なところ。まあそう焦らずに。

 

ジブリ史上もっとも大人な結末

残念ですが、恐らくポルコは後日、また豚の姿でジーナの前に現れただろうと思います。

ジーナも言う様に、彼らの人生はそれなりに複雑です。いくら気持ちが変化したとはいえ、あのまま人間に戻って、すぐにジーナと結ばれるほど浅くはないでしょう。

今のこの2人だからこそ、もう少し時間が必要なのではないでしょうか。

 

でも安心してください。あくまで、時間がかかるだけです。

最後にフィオが、「ジーナさんの賭けがどうなったかは、私たちだけの秘密」と言っています。ですが、このセリフの直前にご注目ください。上空から、ホテルアドリアーノを眺めるカットです。

裏庭の辺りに、そう、ジーナが待つあの庭の辺りに、ポルコの紅い飛行艇が停まっているのが見えます。

 

これが何を意味するか、あなたならわかりますよね。なんとも素敵な、大人のエンディングです。

次に観るときは、是非ともこの大人のジブリを堪能してみてください。

さよならを言うのがこんなにもつらい相手がいるなんて、ぼくはなんて幸せなんだろう。さようなら!

 

 

※前編はこちら

Screenshot【紅の豚】人間を捨てただけじゃない、ポルコが豚になった本当の理由