【紅の豚】人間を捨てただけじゃない、ポルコが豚になった2つ目の理由

飛行艇

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ご機嫌よう、煤渡(@suswatari88)です。

紅の豚の結末がどうなったか、あなたはちゃんと理解していますか?

宮さん(宮﨑駿氏)本人の思い入れも強いこの作品。キャッチコピーの通り、“かっこいい”ということが、とても魅力的に描かれています。

宮さんの引退が発表された際、日テレが予定を変更して急遽放送したのも紅の豚でした。

 

この作品を観て気になるポイントは決まっています。ポルコはなぜ豚になったのかと、ポルコとジーナは結ばれたのか

気になるこの点が、結局ハッキリせずに物語が終わる様に見えますよね。

実は、これらは別々の問題ではなく、密接に繋がっているんです。丁寧に紐解けば、あなたも腑に落ちるはず。いざ考察。

 

そもそも本当に豚なのか

ポルコはもともと人間だったけれど、魔法で豚になっている状態です。

豚みたいな容姿の人間でもなければ、宮さんが何かのメタファー(隠喩)として、豚を描いている訳でもありません。ポルコは明確に豚です

飛行艇乗りたちのマドンナ、ジーナも「どうやったら、あなたにかけられた魔法がとけるのかしらね」と切なくつぶやいています。彼が豚だという点は疑う必要がありません。

ただ、ジーナとは違ってポルコ本人はたいして気にしていない様子です。

それもそのはず。ポルコは自分の意思で人間を捨て、豚になることを選んだのだから。

 

豚として生きることを選んだ理由

なぜ、ポルコは人間を捨てたのか。その理由は次の2つです。

  • 戦争、社会に嫌気がさした
  • ジーナを愛したくなかった

1つ目は明快ですよね。戦争が、いまの社会が、人間が嫌になった。以下のセリフなどがわかりやすいです。

・豚に国も法律もねえよ。

・ファシストになるより、豚の方がマシさ。

・そういうことはな、人間同士でやりな。

ポルコは先の戦争(おそらく第一次世界大戦)で、イタリア空軍のエースでした。友人が次々と死んでいき、自分は生き残ったんです。不名誉な栄光以外に、何も残らなかったでしょう。

その後、空軍を抜けて賞金稼ぎとして生きていきますが、マンマユート団のボスも言う様に、ポルコは殺しをやりません。

本人も、戦争をやってるんじゃないと言っています。

また、戦争が終わっても社会は変わりませんでした。戦友フェラーリンも、「国家とか民族とか、くだらないスポンサーを背負って飛ぶしかない」と諭します。それでもポルコは、「オレはオレの稼ぎでしか飛ばない」と知らぬ顔。

 

ポルコが、どんな気持ちで豚になったのか、少しずつ見えてきたでしょうか。

しかし、わたしは次の2つ目こそが、ポルコが豚になった本当の理由だと考えています。

 

ジーナを愛するわけにはいかない

ポルコはジーナを愛しています。そんなことは一度も言いませんが、。逆に言うまでもないでしょう

ですが、ポルコはジーナを愛したくないと思っています

 

2人が写る昔の写真に、ポルコの親友であろう3人の男が一緒に写っていました。

かつてジーナが三度婚約し、戦死していったという3人の夫が彼らでしょう。ポルコは最後の1人なんです。

ジーナに思いを伝えようにも、親友たちの気持ちや、彼女の気持ちを考えてしまい、二の足を踏んでしまう。

 

それに、ポルコも飛行艇乗りです。もし婚約できたとしても、自分ならジーナを幸せにできる、という保証がどこにもありません

自分も死んでいった3人と同じ、飛行艇乗りなのだから。

愛しているけれど、愛したくない。人間を捨て、豚になることで、自分の気持ちから目を背けたのでしょう。

 

以上のの2つが豚になった理由です。ポルコの気持ち、伝わりましたか?。

 で、結局最後は人間に戻って、ジーナとは結ばれたのかって? そう、そこが大事なんです。

この先まで話すと長くなります。二回に分けてお話ししましょう。

さよならを言うのがこんなにもつらい相手がいるなんて、ぼくはなんて幸せなんだろう。さようなら!

 

 

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Screenshot【紅の豚】結局ジーナと結ばれたの?見落としがちな大人の結末